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Japanische Klassiker mit Furigana

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みなかみきこう

みなかみ紀行

若山 牧水

Lesen Sie みなかみ紀行 (みなかみきこう) von 若山 牧水 (わかやまぼくすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.087 Zeichen · 203 Bildschirme

Aozora Bunko

茶屋を出て少し下ると四五軒の古び果てた百姓家が窪みを帯びた傾斜なりの畑の中に散らばっていた。そして其処で路は二つに分れる。一つは大野川の方に向う本道で、一つは私たちの行こうとしている新道である。私はいま新道を下って明日その旧道を登ろうというのだ。左に折れた新道は山腹というより懸崖というに近い大きな傾斜を横切って、ひた下りに下る。この辺、今までの森は既に尽きて多く一帯の灌木林となっている。右手真下に先刻とは異った一つの渓流が同じく真白になって流れ下っている。即ち乗鞍岳から出た大野川である。その大野川と、先に左手下に遠望した梓川とが合う所で、この新道もまた峠から大野川の宿を廻って来た旧道と相合うことになる。其処で我等は別れることになっているのだ。

その別れの場所は程なく来た。一里あまりの急坂を下りて来た我等は其処で釣橋を渡って大野川を越え、直ぐ左手に梓川の思いの外の大きな奔流が岩を越え岸を噛んでいるのに相対したのである。四人は先ず一服と水に臨んだ路傍の落葉を敷いてそれぞれ煙草に火をつけた。もう云うことも無さそうに見ゆる別れの言葉が何度も取り交わされ、そして改めて帽子をとり手拭をとって辞儀をしながら三人は梓川の流に沿うて南の方稲※の宿へ、私一人は逆に大野川の右岸を溯って大野川宿の方へ、いよいよ最後の「左様なら