Japanische Klassiker mit Furigana
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いーはとーぼのうがっこうのはる
イーハトーボ農学校の春
Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme
一九二六、五、一九、〔以下空白〕
五月十九日
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いま汽車は青森県の海岸を走っている。海は針をたくさん並べたように光っているし木のいっぱい生えた三角な島もある。いま見ているこの白い海が太平洋なのだ。その向うにアメリカがほんとうにあるのだ。ぼくは何だか変な気がする。
海が岬で見えなくなった。松林だ。また見える。次は浅虫だ。石を載せた屋根も見える。何て愉快だろう。
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青森の町は盛岡ぐらいだった。停車場の前にはバナナだの苹果だの売る人がたくさんいた。待合室は大きくてたくさんの人が顔を洗ったり物を食べたりしている。待合室で白い服を着た車掌みたいな人が蕎麦も売っているのはおかしい。
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船はいま黒い煙を青森の方へ長くひいて下北半島と津軽半島の間を通って海峡へ出るところだ。みんなは校歌をうたっている。けむりの影は波にうつって黒い鏡のようだ。津軽半島の方はまるで学校にある広重の絵のようだ。山の谷がみんな海まで来ているのだ。そして海岸にわずかの砂浜があってそこには巨きな黒松の並木のある街道が通っている。少し大きな谷には小さな家が二、三十も建っていてそこの浜には五、六そうの舟もある。