Japanische Klassiker mit Furigana
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いーはとーぼのうがっこうのはる
イーハトーボ農学校の春
Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme
二 午前十二時
」
みんなはそれっきり黙って仕度しました。赤シャツはみんなの仕度する間、入口にまっすぐに立って、室の中を見まわしていましたが、ふと室の正面にかけてある円い柱時計を見あげました。
その盤面は青じろくて、ツルツル光って、いかにも舶来の上等らしく、どこでも見たことのないようなものでした。
赤シャツは右腕をあげて自分の腕時計を見て何気なく低くつぶやきました。
「あいつは十五分進んでいるな。」それから腕時計の竜頭を引っぱって針を直そうとしました。そしたらさっきから仕度ができてめずらしそうにこの新らしい農夫の近くに立ってそのようすを見ていた子供の百姓が俄かにくすりと笑いました。
するとどう云うわけかみんなもどっと笑ったのです。一斉にその青じろい美しい時計の盤面を見あげながら。
赤シャツはすっかりどぎまぎしてしまいました。そしてきまりの悪いのを軽く足ぶみなどをしてごまかしながらみんなの仕度のできるのを待っていました。
二 午前十二時
る、る、る、る、る、る、る、る、る、る、る。
脱穀器は小屋やそこら中の雪、それからすきとおったつめたい空気をふるわせてまわりつづけました。