Japanische Klassiker mit Furigana
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いーはとーぼのうがっこうのはる
イーハトーボ農学校の春
Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme
八月十四日
八月十四日
しゅっこは、今日は、毒もみの丹礬をもって来た。あのトラホームの眼のふちを擦る青い石だ。あれを五かけ、紙に包んで持って来て、ぼくをさそった。巡査に押えられるよと云ったら、田から流れて来たと云えばいいと云った。けれども毒もみは卑怯だから、ぼくは厭だと答えたら、しゅっこは少し顔いろを変えて、卑怯でないよ、みみずなんかで、だまして取るよりいいと云って、あとはあんまり、ぼくとは口を利かなかった。その代りしゅっこは、そこら中を、一軒ごとにさそって歩いて、いいことをして見せるからあつまれと云って、まるで小さなこどもらまで、たくさん集めた。
ぼくらは、蝉が雨のように鳴いているいつもの松林を通って、それから、祭のときの瓦斯のような匂のむっとする、ねむの河原を急いで抜けて、いつものさいかち淵に行った。今日なら、もうほんとうに立派な雲の峰が、東でむくむく盛りあがり、みみずくの頭の形をした鳥ヶ森も、ぎらぎら青く光って見えた。しゅっこが、あんまり急いで行くもんだから、小さな子どもらは、追いつくために、まるで半分馳けた。みんな急いで着物をぬいで、淵の岸に立つと、しゅっこが云った。