Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme

Aozora Bunko

そのうちに、いきなり林の上のあたりで、雷が鳴り出した。と思うと、まるで山つなみのような音がして、一ぺんに夕立がやってきた。風までひゅうひゅう吹きだした。淵の水には、大きなぶちぶちがたくさんできて、水だか石だかわからなくなってしまった。河原にあがった子どもらは、着物をかかえて、みんなねむの木の下へ遁げこんだ。ぼくも木からおりて、しゅっこといっしょに、向うの河原へ泳ぎだした。そのとき、あのねむの木の方かどこか、烈しい雨のなかから、

「雨はざあざあ、ざっこざっこ、

風はしゅうしゅう、しゅっこしゅっこ。」

というように叫んだものがあった。しゅっこは、泳ぎながら、まるであわてて、何かに足をひっぱられるようにして遁げた。ぼくもじっさいこわかった。ようやく、みんなのいるねむのはやしについたとき、しゅっこはがたがたふるえながら、

「いま叫んだのはおまえらだか。」ときいた。

「そでない、そでない。」みんなは一しょに叫んだ。ぺ吉がまた一人出て来て、「そでない。」と云った。しゅっこは、気味悪そうに川のほうを見た。けれどもぼくは、みんなが叫んだのだとおもう。