Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme

Aozora Bunko

向うに黒いみちがある。崖の茂みにはいって行く。これが羽山を越えて台に出るのかもわからない。帰りに登るとしようかな。いいや。だめだ。曖昧だしそれにみんなも越えれまい。

「先生、この石何す。」一かけひろって持っている。〔ふん。何だと思います。〕「何だべな。」〔凝灰岩です。ここらはみんなそうですよ。浮岩質の凝灰岩。〕

みんなさっきはあしをぬらすまいとしたんだが日が照るし水はきれいだし自分でも気がつかず川にはいったんだ。

もうずんずん瀑をのぼって行く。cascade だ。こんな広い平らな明るい瀑はありがたい。上へ行ったらもっと平らで明るいだろう。けれども壺穴の標本を見せるつもりだったが思ったくらいはっきりはしていないな。多少失望だ。岩は何という円くなめらかに削られたもんだろう。水苔も生えている。滑るだろうか。滑らない。ゴム靴の底のざりざりの摩擦がはっきり知れる。滑らない。大丈夫だ。さらさら水が落ちている。靴はビチャビチャ云っている。みんないい。それにみんなは後からついて来る。

苔がきれいにはえている。実に円く柔らかに水がこの瀑のところを削ったもんだ。この浸蝕の柔らかさ。