Japanische Klassiker mit Furigana
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いーはとーぼのうがっこうのはる
イーハトーボ農学校の春
Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme
まるで世界が明るくなったように思いました。
遁げるならいまのうちだと私たちは二人一緒に思ったのです。その証拠には私たちは一寸眼を見合せましたらもう立ちあがっていました。それからそおっと萱をわけて林のうしろの方へ出ようとしました。すると早くも役人の一人が叫んだのです。
「誰か居るぞ。入るなって云ったのに。」
「誰だ。」も一人が叫びました。私たちはすっかり失策ってしまったのです。ほんとうにばかなことをしたと私どもは思いました。
役人はもうがさがさと向うの萱の中から出て来ました。そのとき林の中は黄金いろの日光で点々になっていました。
「おい、誰だ、お前たちはどこから入って来た。」紺服のほうの人が私どもに云いました。
私どもははじめまるで死んだようになっていましたがだんだん近くなって見ますとその役人の顔はまっ赤でまるで湯気が出るばかり殊に鼻からはぷつぷつ油汗が出ていましたので何だか急にこわくなくなりました。
「あっちからです。」私はみちの方を指しました。するとその役人はまじめな風で云いました。
「ああ、あっちにもみちがあるのか。そっちへも制札をしておかなかったのは失敗だった。