Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

Lesen Sie イーハトーボ農学校の春 (いーはとーぼのうがっこうのはる) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.726 Zeichen · 120 Bildschirme

Aozora Bunko

せいの高い二本のでんしんばしらが、互によりかかるようにして一本の腕木でつらねられてありました。そのすぐ下の青い草の崖の上に、まさしく一人のカアキイ色の将校と大きな茶いろの馬の頭とが出て来ました。

「来た、来た、とうとうやって来た。」みんなは高く叫びました。

「水馬演習だ。向う側へ行こう。」こう云いながら、そのまっ白なイギリス海岸を上流にのぼり、そこから向う側へ泳いで行く人もたくさんありました。

兵隊は一列になって、崖をななめに下り、中にはさきに黒い鉤のついた長い竿を持った人もありました。

間もなく、みんなは向う側の草の生えた河原に下り、六列ばかりに横にならんで馬から下り、将校の訓示を聞いていました。それが中々永かったのでこっち側に居る私たちは実際あきてしまいました。いつになったら兵隊たちがみな馬のたてがみに取りついて、泳いでこっちへ来るのやらすっかり待ちあぐねてしまいました。さっき川を越えて見に行った人たちも、浅瀬に立って将校の訓示を聞いていましたが、それもどうも面白くて聞いているようにも見え、またつまらなそうにも見えるのでした。うるんだ夏の雲の下です。