Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
ウィーンへ行くつもりで、早く眼をさましたが、どうやら天気になりそうなので、写真機一つぶら下げると、停車場へかけつけて、朝飯もたべずにクリンムル Krimml 行きの軽便鉄道に乗り込んだ。六時半と云えば晴れた日でさえ渓の中はまだ薄ぐらい。ホーエ・タウエルンの山脈は雲の中で、その鼠色の空と後ろにつづくシュミッテンホョーエの間だけが、蒼空は見えないがほんのりと山の朝らしい色をしている。
汽車は湖水のすぐふちをまわって、ツェルラー・モース Zeller Moos の湿原に出ると、サルツァッハの流れをさかのぼって、やや開いたオーベル・ピンツガウの谷底を、西にむかって動いてゆく。地図をひろげると、すぐ前にひらくカプルネルタール Kaprunerthal の源は、カルリンゲル・グレッチャー Karlinger Gletscher、尾根つづきにグロース・グロックナーになっているが、カプルンの村のうしろは森から雲で、氷河らしいものはてんで見えない。
この谷に並んで、やはり南から直角に、ピンツガウの谷に落ちるのがシュトゥーバッハタール Stubachthal で、「ウッテンドルフ Uttendorf 七百七十六米突、南に開けるシュトゥーバッハタールの背後にヨハンニスベルク Johannisberg, 3467m. とアイスケョーゲレ