Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
怒りやしないさ。
だって怒鳴ったじゃないか、天気のせいかね、僕もちっと気をつけよう。
いいや、あーやって嚇かして置くと、後で正直に仕事をすると思ったからさ、トレーガーを一日雇ったって、身代限りはしやしまいし、怒る奴があるものか、僕は何か掛け合う時は、いつもあの手をやるんです。
成るほど掛け引きか、商業上の仕事は、何でも剣呑だってことだが、こう云う談判にも、掛引きがあっちや、その道のものでなくては、うっかりガイドにもなれない。そのうちに、叱られたような顔をして、二人とも帰って来た、あとにのそのそついて来た老人が、その御入用のトレーガーで、なんだこんな爺に背負わせたって、何の足しになるもんかなんて思ったが、年寄のくせに、足はなかなか達者で、アルペンシュトックには、ペーテル・カウフマン Peter Kaufmann と銘のうってあるところを見ると、今はグリンデルワルトの名簿にはないが、昔は鳴らしたガイドの成れの果てかも知れない。ははあ、グロース・シュレックホルンへ、なーる、なんて、自分は小屋までで帰る約束だからかも知れないが、いやしくも、オーベルラント第一の嶮山とあるのを、別に気にも留めない様子、耄碌したのか、それともそれ程にも感じないのか、山に千年てなり形が第一心憎くい。