Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
になったから、もううつむいても見えないが、あのクーロアールの直下まで来て、右へ別れて、西むきの雪にとっ付くんだそうだ。
写真も充分撮し、景色も思うさま眺め、烟草も冷たい舌の痛くなるほどふかして、かれこれ頂上に一時間はいたろう、雪は柔かなり、まともにうけた午後の日は強し、下山のほども気がかりと云うので、頂上を発ったのは、かれこれ十二時半を少し廻った頃、エリオット・ウェンドリの急なアレトは、登りと異って足がかりが悪いから、みんな、たっての苦しみで、びくびくしながら先ずそれでも無事に、荷を残して置いた、雪の上まで戻って、二度目の昼食をすませて一と休みすると、もうかれこれ午後の二時。
氷河の通過には、一番危ない時刻だとかねがね聞いてはおるが、と云ってこの山では、別にどう仕様もない、登りだけで八時間乃至九時間、今日は雪の調子で、九時間半までかかったが、扨て下りはと云うと、この通り切っ立てな雪では、かえってそれ以上に手間どるかもしれない、それだからオーベルラント第一の嶮山で、何と云っても外に方法はない訳だ。午後になるのがいやなら、登らないだけのこと、そんな話は一同初めっから承知の上で、ガイドもそのつもりで詮議の上、雇い入れた訳なんだが、今までの登山者の中にだって、かすり疵一つしないで、無事に下りたのもいるんだから、