Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
然し気の毒でも、可愛そうでも、大きな事が云えなくっても、どうしても誰か人里までこぎ付けて、助けを求めて来なければ、此の際わめいたってどなったって、自分で始末しなければ、誰もどうして呉れるものではない。取り敢えず総がかりで、ゲートルをはずして繃帯がわりに、ぐるぐる巻きつけて見たが、折れ目がぎくぎくいって、そのたんびに唸るんだから、どうにも手が付けられない、でその方はフォイツに任せて、ずたずたに切り離したロープを結び合わせると、近藤君とフォイツと三人、杖はいずれも先刻御取りあげになったから、剣を盗まれた軍人みたいな身すぼらしい有り様で、身体をくくる程には長くないロープを握ると、先ず懲役人と云った情ない形、恐る恐る氷河の上を下り初める。ヘッスラーも、さすがにガイドの端しくれだ、足は折れても、両手で這いずって、兎に角私達のあとにくっついて来た。
近藤君は、右足が痛み出して歩けないって云い出す、私はまた何ともない筈だったのが、左の腕は、肩の付け根から、まるで感覚が無くなってぶらんと下ったままで、別に痛くも痒くも無いが、他人の腕でもことづかって来たようで変でならない、そして、二足、三足、歩き出すと、腰がずきずき痛み出して、右手で膝頭に突っかい棒をしなくては、立ってることも出来ない始末、今まで握っていたロープは足に巻き