Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
むけられることが間々あるらしい。
兼ねての打ち合わせだが、鹿爪らしく近藤君を呼んで、扨て相談にとりかかる。
一応私達の経過を話して、病院ですでに承諾しながら、何の通知もなく執達吏をよこすとは、余りに人権を無視している、我々は払おうとすれば、電報で二十四時間内に、ロンドンから取りよせることは容易に出来る、然し戦争中で、外の人達に厄介をかけたくないし、仕払いは後でいいと云うから、そのままにして来たんだ、いずれ明日は直接病院にかけ合うから、今晩はこのまま御引き取りをと申し渡した。
近藤君の憤慨は、はたで見ても恐ろしいくらい、倫敦に行ったら領事館に行って、いずれ正式に通知する、いやしくも紳士に対してとか何とか、口から出まかせの文句を並べて、正直そうな老人をおどかしていた、彼は実に好人物であった、私は雇われて居るだけで、何のことかさっぱり知りませんが、御話しの様子は分かりました、それでは明日直接御話し下さいましってんで、いささか竜頭蛇尾に、此の一幕は終ろうとする。
帰りぎわに、何か御所持の貴重品はと聞かれた、近藤君はますますたちが悪い、貴重品はこの指にあるマリエージ・リングです、外にはネイルドブーツに地図と書物が少しばかり、と答えて済している。