Japanische Klassiker mit Furigana
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
Lesen Sie スウィス日記 (スウィスにっき) von 辻村 伊助 (つじむらいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 216.275 Zeichen · 410 Bildschirme
通過するのは全然避けなければならない、無論、山によっては登りに八、九時間を要し、下山にもほぼ同様、もしくはそれ以上もかかるものがあるが、こう云う登山は最、危険に属するので、いくら夜半に出発しても、午後の危険はまぬがれない、この点に於て冬の方が安全であるが、反対に雪に包まれたクレヴァースに注意しなければならない、そしてアヴァランシュも夏の新しい雪のあとより少ないには相違ないが、現に寝室に入ってからも、遠雷のようにしばしば聞えたくらいで、日の強い間は決して安全とは云い切れない。
眼を閉じてもますます神経は過敏になるばかりで、昔から想像ばかりしていたユンクフラウに登れると思うだけで、胸の鼓動ははげしくなった、そうそうまだ学校にいた時分、編輯会の帰りだったか、高野君の所に大勢で泊った事があった、暁方の夢に中村君と二人登山をして、私が頂上の写真を撮そうとすると、中村のひょろ長い半身が霧の中に入ってて、いくら待ってても写せなかった、覚めて話したら大変叱られた。天気はどうだと思って西側の窓をのぞくと、ユンクフラウは真白に屹えて、丁度その上に沈みかけるオリオンが見えた。