Japanische Klassiker mit Furigana
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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
Lesen Sie 万葉秀歌 (まんようしゅうか) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.820 Zeichen · 427 Bildschirme
は写象鮮明で旨いものである。また声調も流動的で、作者の気乗していることも想像するに難くはない。「潟をなみ」は、赤人の要求であっただろうが、微かな「理」が潜んでいて、もっと古いところの歌ならこうは云わない。例えば、既出の高市黒人作、「桜田へ鶴鳴きわたる年魚市潟潮干にけらし鶴鳴きわたる」(巻三・二七一)の如きである。つまり「潟をなみ」の第三句が弱いのである。これはもはや時代的の差違であろう。この歌は、古来有名で、叙景歌の極地とも云われ、遂には男波・女波・片男波の聯想にまで拡大して通俗化せられたが、そういう俗説を洗い去って見て、依然として後にのこる歌である。万葉集を通読して来て、注意すべき歌に標をつけるとしたら、従来の評判などを全く知らずにいるとしても、標のつかる性質のものである。一般にいってもそういういいところが赤人の歌に存じているのである。ただこの歌に先行したのに、黒人の歌があるから黒人の影響乃至模倣ということを否定するわけには行かない。
巻十五に、「鶴が鳴き葦辺をさして飛び渡るあなたづたづし独さ寝れば」(三六二六)、「沖辺より潮満ち来らし韓の浦に求食りする鶴鳴きて騒ぎぬ」