Japanische Klassiker mit Furigana
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まんようしゅうか
万葉秀歌
斎藤 茂吉
Lesen Sie 万葉秀歌 (まんようしゅうか) von 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 213.820 Zeichen · 427 Bildschirme
ともいえる。喚子鳥の声は、人に愬えて呼ぶようであるから、その声を聞いて自分の身の上に移して感じたものである。この聯想から来る感じは万葉の歌に可なり多いが、当時の人々は何時の間にか斯う無理なく表現し得るようになっていたのだろう。人麿の、「夕浪千鳥汝が鳴けば」でもそうであった。それだから此歌でも、現代の読者にまでそう予備的な心構えがなくも受納れられ、極く単純な内容のうちに純粋な詠歎のこえを聞くことが出来るのである。王女は額田王の御姉であったから、額田王の歌にも共通な言語に対する鋭敏がうかがわれるが、額田王の歌よりももっと素直で才鋒の目だたぬところがある。また時代も万葉上期だから、その頃の純粋な響・語気を伝えている。巻八(一四六五)に、藤原夫人の、「霍公鳥いたくな鳴きそ汝が声を五月の玉に交へ貫くまでに」があるが、女らしい気持だけのものである。また、やはり此巻(一四八四)に、「霍公鳥いたくな鳴きそ独りゐて寐の宿らえぬに聞けば苦しも」という大伴坂上郎女の歌があるが、「吾が恋まさる」の簡浄な結句には及ばない。これは同じ女性の歌でももはや時代の相違であろうか。