Japanische Klassiker mit Furigana
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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
Lesen Sie 不連続殺人事件 (ふれんぞくさつじんじけん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.047 Zeichen · 322 Bildschirme
然し我々は彼の探偵手腕を絶対的に認めるから、この不勉強の怠け者を敢て博士と尊称することにしているが、然し奴めは肩のこる学問は知らない代りに、下らぬものなら、講釈本、落語全集等の高級品から下は猥本、映画雑誌、相撲の番付、そういうものは徹夜で耽読するから、下らぬものならなんでも知らぬというものがない。
私が出かけて行って手紙を見せて応援をたのむと、
「そうですか、避暑はいいな。料理も食えるし、酒ものめるか。然し、今晩はダメですよ」
「なぜ」
「つらいな、開き直られちゃ。ちょッとお耳を拝借。ア・イ・ビ・キ。分りましたか」
「博士も亦然りか。どうせ相手はパンパンだろう」
「やいちゃ、ヤボです。先生。明日の夜行で行きます。一足お先きに。あの子もつれて行きたいな」
「つれて来たまえ、遠慮なく」
「ダメ、ダメ。神聖なる処女は虎狼の中へ連れて行くわけに行かないです」
「博士は少女趣味かい。やれやれ。俺はトンマな趣味の奴に憑かれているんだ」
私は手紙の指定通り出発した。
汽車はこの節としては大名旅行で、腰かけることができず、眠ることができず、便所へ行くことができない程度の穏やかな旅行であった。