Japanische Klassiker mit Furigana
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
Lesen Sie 世界怪奇実話 (せかいかいきじつわ「じょぶん」) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.305 Zeichen · 498 Bildschirme
勿論行くところはありませんし、第一、ことばが判らないんですもの。それに、この頃はそりゃああたしに馴付いて――」
「しかし、僕は思うんだが、彼女だって、あの晩いきなり地面から這い出してホルトンの家へ飛びこんだわけじゃないだろう。何処からか歩いて来たんだろう? 内地から来る筈はないから海岸のほうからやって来たんだろうが、それなら、その、せめて歩いているところでも、一人やふたり誰か見たものがあるに相違ない。こうなれば、外部から出来るだけ手懸りを拾って、何国の人間かぐらい突きとめるよりほか仕方があるまい」
このアルモンズベリイに近い船着場と言えば、まずブリストル港―― Bristol ――である。そこでウオロウル氏夫妻は、カラブウを伴れてブリストル市庁に出頭して市長に会った。警察関係に依頼して色いろ調べて貰う。これだけ変った服装をしているのだから、誰か見たものがあれば、覚えてもいようし、口の多い港町である。すでにいい加減評判になっていなければならない。ところが、波止場附近はいうまでもなく、ブリストルからアルモンズベリイに至る街道すじを一軒一軒軒並みに調査しても、誰ひとりそういう女を見かけたというものはないのだ。