Japanische Klassiker mit Furigana
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
Lesen Sie 世界怪奇実話 (せかいかいきじつわ「じょぶん」) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.305 Zeichen · 498 Bildschirme
まえからカラブウ殿下の人相を聞いて、何となく臭いと思っていたのが、今この気が狂れたようになっているマクナマラ青年のはなしが耳にはいると、いよいよ思い当る節があるから、親類のモルテモアというブリストル船渠の事務員に相談して、それとなく、二人でアルモンズベリイへ首実験に出かけた。
ノウル園へ行って、はじめウオロウル夫人に面会する。これこれしかじかの疑いがあって来たから、一度カラブウさまに会わせてくれと申込むと、夫人は笑って受けつけない。が、あんまり言い張るので、うたがいを晴らすつもりで拝謁を許すことにした。元より非公式だ。御出発の日が迫って、奇しき御滞英の日の記念とあってブリストルの画家バアド氏が伺候して御肖像を描かせていただいている。その、御正装の殿下がモデルにおなり遊ばしている一室へ、ウオロウル夫人に案内されて、ニイル夫人とモルテモア氏が這入って行った。
壁を背に立っていらっしゃるカラブウ内親王殿下は一眼見ると、世にも失礼なニイル婆さんは、ぷっと憤飯したのだ。
「まあ! お前――お前は、こんなところで」と、つぎの瞬間、お婆さんはがんがん呶鳴り出していた。