Japanische Klassiker mit Furigana
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せかいかいきじつわ「じょぶん」
世界怪奇実話
牧 逸馬
Lesen Sie 世界怪奇実話 (せかいかいきじつわ「じょぶん」) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.305 Zeichen · 498 Bildschirme
周囲を円く、注意深く掘り下げる。完態を備えた女性の骸骨が現れた。頭部に強打を受けたらしく、頭蓋骨が無残な破損を見せている。頭の下に当る土中に、鳶色の毛髪が脱落して、それに、二つ折りの大きな髪留が絡んでいた。
ドュモラルのおやじに突き付けても、顔色一つ変えない。お婆さんの方は最早すっかり降参していて、今度は一同を、自分が先に立って少し離れたコンミュンの森へ案内した。夜になっている。村民の手を藉りて、松明を点けて捜索を続ける。が、何分暗くて意に任せない。明日の事にして引上げようとすると、ドュモラル、何を思い出したか急に笑い出して、御一同の探している場所をお報せしましょうと味なことを言った。
五十碼程森の奥へ這入ったところで、確か此処らですと言うから、手分けして綿密に検べ始めると、三十分程して警官の一人が、何となく、人為の跡の見える草叢を発見した。土が置き換えたようになって、草や木の生え具合にも、態とらしいものが読まれる。松明を近付けると、其の光野を乱して銀蝿の群が舞い立つ。
土の成分が独特なのだろう。防腐剤の性質を含んでいたに相違ない。若い女の屍体、少しも腐っていないで、綺麗なものだった。