Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごべんのつばき

五瓣の椿

山本 周五郎

Lesen Sie 五瓣の椿 (ごべんのつばき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.721 Zeichen · 296 Bildschirme

Aozora Bunko

「間違いはないな」

「慥かですとも、あのときのおりうという女に間違いはありません、あたしは証人になってもようございます」

「よし」千之助は頷いて云った、「ちょっとこのうちの主人を呼んでくれ」

おはなは立ってゆき、すぐに五十ばかりの男を伴れて戻った。彼はこの「かね本」のあるじで、名は与助であると云った。

「おれは八丁堀の青木千之助という者だ」

与助は辞儀をして、「御苦労さまでございます」と云った。

「上総屋の七造から知らせがあったのでとんで来たんだが、あらましのことはそのほうも聞いているだろう」

「はい、お新と二人から聞きましたので、すぐ上総屋の親分へお知らせにあがりました」

「考えることがあって、この件はおれが係を買って出た」と千之助は云った、「市中の目明しにはぜんぶ通知したから、今日までに三度、それらしい女をみつけたと云って来た、しかし三度ともまるで人違いだった」

「あたしは人違いなんかしやあしません」とおはなが口をはさんだ、「あたしはこの眼でちゃんと」

「少し黙ってくれ」と制して、千之助はあとを続けた、「そういうわけで、人相風態だけが頼りだから、もしお新の云うことが」