Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶっきょうじんせいとくほん
仏教人生読本
岡本 かの子
Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme
殿様は河岸へ出張って材木の曳き上げを見ていると、いかにも掛け声が長くて仕事の時間が不経済だと思われました。「やれこのえんやらえ」というのであります。これをずっと永く引いて掛け声するのであります。殿様は早速人夫頭を呼んで言いますには、「全く掛け声しないのも永年の習慣で気が済むまい。だから掛けてもいいが、終いの方の文句だけに致せ。はじめの方は倹約致せ」といいつけました。鶴の一声でありますから仕方がありません。人夫頭は命令を人夫一同に伝えました。そこで人夫たちは、終いの文句の「えんやらえ」だけで材木を曳き上げてみましたけれど、どうも調子が悪くて直ぐ疲労てしまいます。しかし、文句の倹約は、殿様直々のお触出しですから、今さら、もとへと願い出も出来ません。窮した結果が、次のように掛け声を改めました。「はじめは倹約えんやらえ」と。殿様はさぞ吃驚したでありましょう。これは私が子供のとき付いていた乳母が得意になって私に話して聴かした話で、今に耳に残っております。
「イギリスの家庭の美風は、お茶時で維持されている」「フランス人の機智は、珈琲店(日本のカフェーとは違います)で培養される」