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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶっきょうじんせいとくほん

仏教人生読本

岡本 かの子

Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、もしこの青年が夜中の十二時過ぎに、シャツ一枚で、応接間の窓から半身入れて室内を覗き込んでいたら、これは何に当るでしょうか。盗賊と言いたいところですが、青年に盗みごころがなければ狂人か白痴でしょう。これではどう見ても面会に来たお客さんとは言われません。

同じ青年でありながら、ある時は立派な面会人のお客さん、ある時は狂人か白痴。これはどういうところから違って来るのでしょうか。これには三つの条件について狂いがあるからです。第一は時期の不適当。第二は場所の不適当。第三は資格の不適当であります。

青年は、午前中に来るべきものを夜中十二時過ぎに来たのは時間が不適当であります。青年が椅子に腰掛けず窓から半身覗かしていたのは場所の不適当であります。青年が着物、袴を着けずにシャツ一枚で来たのは服装の資格の不適当であります。この三つの不適当のために面会人のお客さんと同じ青年が、狂人か白痴に間違えられました。

これによっても判るように、天地の間の万事万物はみな、この三つの条件のどれ一つかの狂いで、正不正に別れ、善悪に別れ、美醜に別れます。例えば愛について言ってみますと、一人の夫が道を歩きながら、見も知らぬ女性に愛を語ろうとしたら、これは不道徳ばかりでなく、場合によっては法律上の問題になります。