Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶっきょうじんせいとくほん
仏教人生読本
岡本 かの子
Lesen Sie 仏教人生読本 (ぶっきょうじんせいとくほん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 124.886 Zeichen · 246 Bildschirme
しかし、女のヒステリーなるものは、持って生れた過剰な愛欲の変形したものですから、――しかも愛欲だけ過剰であって、他の感情が少いから圧えつけられて現れないので――その愛欲をどうにかしなければ根本の治療になりません。
ヒステリーが医薬で治療出来る程度のものでしたら、直ちに医師に任せる方がよろしいですけれど、ひどくなったヒステリーは、ものが精神作用の問題ですからちょっと面倒でしょう。
その女に向って諄々と正常な愛欲を説きさとすのも全然無駄ではないでしょう。催眠術をかけたり、一種の暗示法や精神分析による解悟法も幾分効果があることもありましょう。
がしかし、一旦歪んでしまった愛欲は、なかなかそんなことでは、もとへ引き戻せるものではありません。こんな際に仏教では、その歪み傷ついた愛欲をそのままそっくり信仰の行業へ向わせます。
「ある地方の町に、女学校がありました。中年で数学の教師の奥さんは、狭い町中で直ぐ評判になったほどのヒステリー女でした。毎日女学校へ行く夫のことを思うと身も心も切り刻まれるほど苦しみました。私の夫の顔を、校中の学生たちがみんな見詰める。そう思うだけでも夫が汚されたように考えるのでした。