Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Lesen Sie 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 153.590 Zeichen · 308 Bildschirme

Aozora Bunko

」

だいいち、窓というものが一つもありません。それに、まるで高い塔のてっぺんにでもいるように、部屋ぜんたいがフワフワとたえず、ゆれているのです。

「いや、それだけじゃない。この部屋には、なにか、しかけがしてあるような気がする。さっき目をさましたら、すぐに少女がはいってきたのも、ふしぎだ。どこかから、だれかが、のぞいているのかもしれない。」

明智探偵はそう思って、しばられたまま、ぐるっと部屋の中を見まわしました。

壁にはいろいろな油絵や、南洋の土人のつくったお面や、おかしな道化師のお面などがかけてあります。

明智探偵は、その壁を、あちこちとながめていましたが、やがて、その目は道化師の面の上に、ぴたりと、とまってしまいました。

壁のようにおしろいをぬった顔、まっかな、まんまるい鼻、両方のほっぺたに、あかい日の丸、糸のようにほそい目の、上下のまぶたに、たてに黒い線がかいてある。そして、白赤だんだらのとんがり帽子をかぶった西洋道化師の土でできたお面です。

明智探偵は、そのお面を、なぜか、あなのあくほど見つめているのです。

探偵の目とお面の目とが、まっ正面にむきあって、まるで、にらめっこでもしているようにみえました。