Japanische Klassiker mit Furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme
木の枝に褪紅色の栗の実が、今にも落ちそうにイガの外にはみ出している。私はそれを尖端が二叉になった棒切れでねじ折る。そしてそれを草履の下で揉んで栗の実を採り出す。それでも出ないものは鍬の背で皮を押しひらく。はじけかかった枝の実をとると、今度は眼を地上に落して、落ちた実を拾う。そうして私は、木から木へと移って行った。
時には草一本ないところに出るかと思えば、時には深い草叢のところに出くわした。そんなところからは雉子が驚いては飛び立ったり、兎が跳び出したりした。私は驚いて立ち止まるが、じきにまた、それらの動物に懐しみを感じ始める。そして、
「なんだ、びっくりさせるじゃないか。そんなに遁げ出さなくってもいいよ。私達はお友達じゃないの?」と声を出して呟くのだった。無論、兎も雉子も私には何とも答えずに遁げて行く。けれど私は、別にそれを寂しいとは思わない。かえって微笑ましくなる。そして「可笑しな奴!」と再びまた呟いて、その草叢の栗は彼らのために残しておいて、もっと他のところに移って行く。
袋は重くなる。足が疲れて来る。私はそこで、持って来たすべてのものをおっぽり出して、一直線に山のてっぺんにまで駆け上って行く。