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Japanische Klassiker mit Furigana

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なにがわたしをこうさせたか

何が私をこうさせたか

金子 ふみ子

Lesen Sie 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) von 金子 ふみ子 (かねこふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 191.571 Zeichen · 383 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、白旗氏には今また、もう一人、船橋あたりにお馴染の女があって、三日にあげず体じゅうに香水をふりかけては出かけて行くのであった。そしてそういった時には、おかみさんはその腹いせにか、売子の売上げ金のうちから二十円三十円という金を引っ掴んで行って内緒で着物や帯を買って来るという始末であった。現に、私がいた間にも一度そういったことがあって、白旗氏が怒る、おかみさんが白旗氏を女のことでせめるといった騒ぎで大喧嘩が起ったことがある。そしてその喧嘩のはてにおかみさんは気がふれて、二階のテスリから繻子の帯をおろし、それを伝って表の広小路に出ると、辻車にのって一晩じゅう当てもなく向島辺を挽き歩かせた揚句、本所の知合いの家へころがり込んで、二日二晩、食わず飲まずで、座って立膝をしたままに、何かぶつぶつ呟きながらお金を数える真似をしていたということであった。おかげで私は、そういったときに食事のことから三人の子供の世話までさせられたのであった。

が、一方ではこんなことをしているかと思うと、一方前のおかみさんの方は下谷坂本町の裏長屋に住んでいて、家賃こそ主人の方から仕払ってくれはしたものの、二人の子供を抱えて日々の生活は、白旗新聞店から貰う百枚余りの新聞の売上げですましているのであった。