Japanische Klassiker mit Furigana
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はいくのつくりよう
俳句の作りよう
高浜 虚子
Lesen Sie 俳句の作りよう (はいくのつくりよう) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.854 Zeichen · 91 Bildschirme
とか、「かつて討死すべかりし身が」とかいうような特別の境遇を背景においての句でありますところから「生きて」という字は格別の響きを持つのであります。ことに最後の「真田」の句に至ってはじめて鐘が撞木に当たって音を発したような心持がするのであります。
特に「生きて世に」というのは未来に想像する仮説の死――例えば「死んだ方がましだ」とか「いつ死ぬか判らぬが」というような――よりも過去において実際逢着した死――例えば「討死すべかりし身が」とか「病死すべかりし身が」――とかいうような死を背景においた場合に初めて十分の意味を表してくるのであります。真田は死を逃れて志度山の麓に隠棲しておったのであります。その真田の心持になってみると、あの時死んでいたらもう一切空で、桜の花などを見ることはもとよりできないのであるが、生きておればこそ世にまた庭の桜を見るのである。とそういうところに生きて世にという力強い十分の意味があるのであります。
原句も、この「真田」の句と同様の詩を背景としての句であります。
生きて世に人の年忌や初茄子 几董
自分は大病をしてほとんど死ぬところであった。