Japanische Klassiker mit Furigana
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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
Lesen Sie 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.733 Zeichen · 274 Bildschirme
娘を一人置いて、心得違いな事でもあってはならんと存じまして、五八を附けて置き、角右衞門は出掛けまして、三角から深川を彼方此方と三日の間捜しましたが、とんと心当りもなく、鼻の穴を黒くして、埃だらけになって帰ってまいりました。
五八「お帰んなんし、旦那さん知れやしねえかね」
角「知んねえよ、どうも困ったもんだ、あの何とか云ったっけね、姉さんまア此処えお出なせえ、あんたも知っての通り、今日で三日の間捜しやすが、なにしろ焼け原べいで尋ねる所もなし、自身番へかゝって尋ねても何うも知んねえ、誠に困ったもんだが、斯んな事を云って気にしちゃアいけねえが、是程の火事だって、なんぼ私らが田舎者だッて、こうやって手間をかけて尋ねて知んねえ訳はねえが、何しろ大火の事だから、お母様も己と同じ五十の坂を越している人、殊に女のこっちゃアあるしするから、殊によったら焼原へ突飛されて、おっ転んだ上へ人がぶち乗って、マアそんな事もあんめえが、焼け死んだような事があったら、貴方の身の上は何処へ連れて参ったら宜いか知んねえから、それが心配でなんねえ」
娘「御親切様、有難う存じます、私共の母親は事によったら焼け死んだかも知れませんが、焼け死にますれば、私の身体は身抜けが出来て、却って仕合でございます」