Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

「親方、その南部屋敷てえのは、いったい何だね」

「南部屋敷というのは、その壬生のお地蔵様の前にある大きなお邸、いま浪人衆が集まっておいでなさるあれでございます」

「お地蔵様の前……」

「黒い御門があるでございます」

「なるほど」

七兵衛が目星をつけておいたのはその邸。

「で、その浪人衆というのは」

「近ごろ関東からお上りになりました新撰組と申しまして、つまり、このごろ諸国から上って参る浪人をつかまえる浪人衆でございます」

「浪人をつかまえる浪人?」

「でございますから、肩ひじの、こんなに張った、腕っ節の、こんなに太い、豪傑揃いでございます。わしどもも、その浪人衆の御贔屓を受けているのでございますよ」

「で、その頭は何という方ですかね」

「お頭は芹沢様に、近藤様」

「芹沢様に近藤様……お大名ですかね」

「なに、お大名でも旗本でもありません、どちらも浪人衆で」

「お名前は、何とおっしゃる」

「芹沢様の方が鴨」

「鴨ですって? 妙なお名前ですね」

「全く妙なお名前ですよ」

「それでは、近藤様の方はあひるとでも申しますかね」

「冗談いっちゃいけません、そんなことが浪人衆の耳に入ると、斬られちまいますぜ。