Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠1

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

さしも客を争う宿引も、ナゼか竜之助の姿を見てはあまり呼び留めようともしない、これはまだ日脚の高いせいばかりではあるまい。竜之助は仰いで高札を見る。

「檄

此回外夷御親征のため、不日南都へ行幸の上御軍議あるべきにつき、その節御召に応じて忠義を励むべき……」

これが書出しで、本文は大分長い。竜之助は読み下してみると、それは御親征について忠勇の士を募集するという檄文で、誰が出したともわからないが、ただ「天忠組」とのみ署名してあります。竜之助はそれを読むには読んだが腹がすいています。当時の志士の血を湧かした尊王とか攘夷とかいうことはあまり竜之助には響かない。この時は、また例の事を好む壮士どもが、悪戯をしたとぐらいに考えて、それよりは腹の減ったことが、著しくこたえてきます。

どこぞで飯を食おう。しかし懐中が甚だ淋しい――立派な飯屋へは入れない。何か食わねばならん。町を少し行くと饅頭屋。黒崎というところから出た名代の女夫饅頭、「黒崎といへども白き肌と肌、合せて味い女夫まんぢゆう」と狂歌が看板に書いて出してある、この店へ入って行った竜之助。

蒸籠を下ろして、蒸したてのホヤホヤと煙の立つのを、餓えた腹で見た竜之助は、飛びついて頬ばりたいほどに思う。