Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.314 Zeichen · 398 Bildschirme
「あの、お隣りにはお客様がおいででござりまする」
「ナニ、隣りに客がいる?その客というのは何者だ」
「はい、やはりお武家様でございます」
「ふむ、武士か。幾人いる」
「お一人でございます」
「一人――しからばなんとか都合をして、そのお客をほかの座敷へやってくれ」
「はい……」
「我々共が、この三間を通して借受ける、隣りのお客に体よく申して立退かしてくれ」
「お話を致してみましょう」
女中は心なくお受けをして引き下った様子。浪人連は、
「暑かったな」
「なかなか暑い」
「風呂に入れ」
「今、酒井と那須が入っている」
「そうか、氷を食え」
氷を噛る音ガリガリ。
「いま聞けば、このつい先が鍵屋の辻といって、荒木又右衛門が武勇を現わしたところじゃそうな」
「うむうむ、それをいま知ったか」
「面白い、荒木の三十六番斬りなんというのは、よく張扇で聞くが、いつも壮快じゃ、荒木の前に荒木なく、荒木の後に荒木なしと言ってな」
「山陽の作った詩に、こんなのがある、ひとつ歌って聞かそうか」
「謹聴」
詩を吟ずることを得意にする者が、興に乗じて歌おうという、一同はそれを謹聴するものらしい。
伊賀城頭西閭門、