Japanische Klassiker mit Furigana
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme
勿論、幕府が朝廷に奉ずるところ薄きが故である。そこ許が果たして正義名分を知るならば、幕府にこのことを告げて皇室のご調度を増加するがよかろう』
と、詰め寄った。ところが、本多は、
『お言葉の通りの道理と存じ、まことに、痛み入る次第である。しかしながら、公儀が拙者の報告を採用して、ご調度を増し奉るや否やは、ことあまり重大にしていまここでお約束は、でき兼ねる。よって、短冊は拙者から奉献することに致しましょう』と、答えた。
水七分酒三分
岩倉具視は、常に宮中のご不自由を心痛して、それから後も禁裡御取締内藤豊後守正継や、所司代酒井若狭守忠義などに、さまざまと宮中の実状を説いて聞かせて、苦い慣わしを改めることに努めたが。そのたびに豊後守も若狭守も、
『それは、ほんとうでござろうかの』
と言って、具視の言葉を信用せぬのであった。
そこで、具視は千種有文と相談して、宮中のご不自由のほどを、幕府からきている権力者に見せるがために、富小路敬直に伝えて主上の御膳を運び去る時、お肴一盤とお酒一瓶を拝領させて置いて、これを千種有文から酒井所司代の用人三浦七兵衛の手を経て若狭守忠義に送った。