Japanische Klassiker mit Furigana
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
Lesen Sie 完本 たぬき汁 (たぬきじる) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.158 Zeichen · 273 Bildschirme
先代木暮武太夫は、自由党時代の代議士で、からだのどこかに国士の風があった。しかし、伜の武太夫にはその風は譲られてない。清濁合わせのむなどという概は、よそ国のことと考えているらしいのだ。政友会型じゃない、民政党型だ。生まれ性ならいたし方がないと考える。
だけれども、前橋中学からも一人の大臣を出したいと熱望する。そう思って前中出身者の顔触れを眼に描いてみると、やはり木暮武太夫の顔ひとりが大きく映ってくる。木暮は、将来必ず大臣になれると思う。まあ、永井柳太郎級の大臣にはなれると思う。それよりも大きな人柄の大臣になりたいと思ったら、も少し人生勉強をしてくれ。
木暮の話でひどく長くなったが、あれは私の後輩なのであるから堪忍してください。私は釣りが好きであるから、議場が釣り堀のように見えるのだ。釣り堀の底に、妙な魚がうようよ泳いでいる。町田忠治は、政権という餌を捜しているめごちみたいだ。永井柳太郎はのっぺらとして舌平目の感じがある。桜内幸雄は、鮟鱇といったところだろう。桜内の胆が、鮟鱇の胆のようにおいしくたべられるのはいつだろう。
秋田清は、ごんずいだ。中島知久平は、墨烏賊だ。