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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふじょう

恐怖城 他5編

佐左木 俊郎

Lesen Sie 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.735 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

「そんなこたあまあ、おりゃあどっちだっていいがなあ」

しかし、正勝の顔にはなにかしら、暗い重々しいものの底から浮かび上がってくる得意の表情が容易に隠し切れなかった。正勝は唇を微笑に歪めながら、熱い燗の酒を続けてぐびりぐびりと飲み干した。爺は炉の火を掻き立てながら、無骨な手で酌を続けるのだった。

「どっちでもいいってこたあねえさ。いまのところお嬢さんに好かれるか好かれねえかっていうこたあ、こりゃあ大問題だぞ。お嬢さんに好かれりゃあ、それでまあ、森谷さまのお婿さまに決まったようなもんだ。森谷さまの財産といったら、こりゃあまた大したもんだ」

「おりゃあ、財産なんかどうだっていいんだ」

「お嬢さんにしてみりゃあ、そりゃあ正勝さんのことを気にするなあもっともな話だよ。牧場のほうも農場のほうも森谷さまと高岡さまと二人で始めて、森谷さまのお嬢さんと高岡さまの坊ちゃんの正勝さんとは兄妹のようにして育ったのを、高岡さまのほうだけが不幸なことになって、正勝さんをお嬢さんのお婿さんにするのかと思ったらそれもしないで、敬二郎さんを連れてくるんだから……」

「紀久ちゃんがおとなしいからさ。