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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふじょう

恐怖城 他5編

佐左木 俊郎

Lesen Sie 恐怖城 他5編 (きょうふじょう) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 143.735 Zeichen · 290 Bildschirme

Aozora Bunko

「夜明けももう間近えべから、駐在所まで行ってくっかな?」

「明るくなってからでいい」

正勝は鋭く遮った。

「こういう事件というものは時間が経てば経つほど、当事者の利益なんだ。お嬢さまの気も落ち着かねえうちに警察から来られたんじゃ、とんだ馬鹿も見ねえとも限らねえからなあ。お嬢さまがすっかり心を落ち着けたところで初めて警察から来てもらって、そん時の具合を間違いなく申し立てても遅くねえ」

「それはそうだなあ」

「お嬢さま! なにも心配はねえ。場合によっちゃあ、駐在所の巡査の正当防衛という報告だけで、警察本署のほうからなんざあ来るかどうか分からねえ。東京付近だと裁判所からまで来るそうだども、この辺じゃ警察の本署からとなりゃあ大変だからなあ。来てみて、まあ部長詰所から来るぐれえのもんだべど。そしてまあ、巡査部長の報告で、紀久ちゃんが裁判所へ呼ばれると同時に、おれたちもまあ証人に呼ばれんだべが、正当防衛ってことですぐ済むさ。泊められたって、調べがつくまでほんの三、四日のもんだべど」

正勝はほとんど一人で喋りつづけた。

5

陽が輝きだすとガラス屑のような霜柱がかさかさと崩れて、黒土がべたべたと濡れていった。