Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あくまのかお

悪魔の顔

野村 胡堂

Lesen Sie 悪魔の顔 (あくまのかお) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.677 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

花房一郎の説明を聴いて、あまりの恐ろしさに、美保子はヨロヨロと継母の腕に倒れかけました。

「お嬢さん、もう大丈夫です、あれで何も彼も解決したのです。ところで奥さん、この紐は誰のでしょう――」

「アッ、それは私のです」

美しい未亡人も、美保子を抱いたまま其場へヘタヘタと倒れそうになります。

今度は、千種十次郎が飛んで行って支えてやらなければなりませんでした。

「そうでしょう、――お解りですか奥さん、もう少しで貴女は、継子殺の嫌疑を受けるところでした。私もいろいろ悪人の型を見ましたが、この田庄平のように念入で冷血なのは始めてです。本当に天才的な悪人で、頭の良いところを見ると一種の変質者でしょう」

濤子未亡人と美保子の感謝を後に、二人は夜明けの街を丸の内へと引揚げました。

途々花房一郎は、千種十次郎の為に、斯う説明してくれます。

「亜砒酸の出所? 何んでも無いよ、田の道楽は動物学で、時々動物の剥製を作るから、亜砒酸は研究所へフンダンに用意してあるんだ。私はそれよりも、美保子さんに疑のかかるように仕組んだ手際や、石井氏の糖尿病を利用した恐ろしい悪智慧に驚いたよ。