Japanische Klassiker mit Furigana
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せいだんつきのかがみ
政談月の鏡
三遊亭 円朝
Lesen Sie 政談月の鏡 (せいだんつきのかがみ) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.603 Zeichen · 108 Bildschirme
六
宜かろうと種々考えましたが、斯うなっては迚も致し方がないから、能く人が切羽に詰った時には往来の人の袖に縋る事も有ると聞いた事もあるから、袖乞に出る気に成りましたが、あゝ恥かしい事では有るが親の為には厭う処でないが袖乞をする事がお父さんに知れたら猶御心配をかけるようなものだと種々に考えまして親父の寝付いた時分に窃と抜け出して数寄屋河岸の柳番屋の脇の処に立って居りました。寒くなると人の往来は少のうなります、酒臭き人の往逢う寒さかなという句がありますが、たま/\通る人を見ても恵を受けようと思う様な人はさっぱり通りません。お筆は手拭を冠って顔を隠し焼け穴だらけの前掛に結びっ玉だらけの細帯を締めて肌着が無いから慄えて柳の蔭に立って居ると、丁度此処へ小田原提灯を点けて二人連れで通り掛った者がありますから、
筆「もし貴方」
と言掛けましたが是は中々云えんそうでございますが実に慣れないでは云えるものではない、乞食が慣れて来ると段々貰いが多くなるそうで、只今では無いが浪人者が親子連れで「永々の浪人御憐愍を」と扇へ受けまして、有難う存じます、と扇を左の手に受けて一文貰うと右の手に取って袂へ入れる、其の間に余程手間が取れるから往々貰い損います、少し馴て来ると、有難う存じますと直に扇から掌へお銭を取る