Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
と、河童のような頭が船尾にぬッと見え、そしてその声も終らぬうちに、はや小舟は引っくり覆っていた。淡い星影の下に舟底は仰向いてしまい、青ぐろい渦紋のほかは、もう何も見えなくなっていた。
浪子燕青、樹上に四川弓を把って、主を奪うこと
昏々、一夜は過ぎている。翌日の夕方だったに違いない。気づいてみると、盧は丁重に寝かされていた。肌着衣服、すべて真新らしい。口中には神気薫ばしい薬の香がしきりにする。
「盧員外どの。ご気分はどうです」
「ほ。あんたは?」
「神行太保の戴宗です。ご用意ができておりますが」
「ご用意とは」
「とにかく、あれにお乗りくださいませぬか。ここでは一切、何のお話もできませんので」
すすめられたのは轎である。前後八人の子分が舁ぐ。いうまでもなくここはすでに梁山泊下の一寨であったのだ。
うねうね登って行くほどに、紅紗の燈籠二、三十基が朧に彼方へ見え出してくる。おそらくは宛子城の大手か。外門を入ると、音楽がきこえ、一群の騎馬列が照らし出されている。近づけば、それは宋江、呉用、公孫勝らの出迎えであった。さらに二の木戸、三の木戸と、高く進むほど人数は厚くなり城寨の構造は密層をかさねている。