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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「南無三、こいつは、いけねえ。めずらしく手強いらしいぞ」

破陣の勢いで錫杖を一振すれば、丘小一の影は宙へ躍って新月の刃をかざし、崔道成は低く泳いで颯地の剣を横に払う。一上一下、叫喚数十合、まだ相互とも一滴の血を見るなく、ただ真っ黒な旋風をえがいては、またたちまちもとの三すくみの睨め合いとなった。

やがて疲れたのは、魯智深のほうである。事実、腹もへっていたが、しかし、かつて出会ったことのない強敵にも違いなかった。たじたじと押されつつある。そのうちさすがの彼も、今は自己の限界を知ったとみえる。やにわに後ろを見せて逃げだした。その図ウ体が大きいだけに、その逃げざまこそおかしかった。

まるで転がりやまぬ火達磨みたいに、山門を跳びだし、道を走り、石橋を渡って、ほっと大息ついて振り向くと、そこを関門としてか、追って来た崔と丘の二人は、石橋の欄干に腰をかけて、

「さあ雲水。ひと息いれたら、もいちどおいで」

と、いわぬばかりに涼しい顔で休んでいる。

智深は物蔭からそれを眺めて、

「さて世の中は広いもんだな。あんな化け物もいるからには、わが輩もちと反省せねばなるまいて。