Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
たよ」
「そうか。そいつアほんとの渡りに舟。じゃあすぐ出かけよう」
もちろん、張順も安先生も、頭巾や笠で面を深く隠したから、一見、誰とも分らない。これを店のお客と偽って、王定六とじいさんとは、やがて待っていた截江鬼の船にのりこんだ。
ほどなく、大江のまん中へかかる。張順、帆綱の加減を取っている截江鬼のそばへ来て、着ていた蓑笠をかなぐり捨てた。
「張旺っ。ちょうど、この辺だったな。いつかの晩、てめえが俺に、うまい雑炊を食わせてくれたのは!」
「あっ、うぬは」
「覚えていたか、俺の顔を」
野太刀の抜打ちに斬り下げて、張順はその死骸を、ごみのように江の流れへ蹴おとした。
北岸へ着くと、王定六の親子は、いちどその船で元の住居へ返り、店や世帯の始末をすまして、後から追いつきますと言ってすぐ去った。
「待ってるよ、じいさん、王定六。おめえさんたちは恩人だ。きっと、梁山泊でみんなにひきあわせて、こんどのお礼はするからな」
張順は、手を振って別れ、あとは安先生とふたりきりで、道を急いだ。が、さて急いでも急いでも、山東までは前途遥かだ。
ところが、梁山泊の方では、宋江の病状がいよいよ重く、それも昼夜の苦しみなので、ついに神行太保の戴宗を、迎えに出したものであろう。