Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
他人にやらせちゃもったいねえじゃござんせんか。――世間の噂にゃ、托塔旦那は、男伊達だ、槍や棒も旦那芸じゃねえ。しかも、不義には強いお方だと聞いております」
「よしてくれ。俺あ、おだてには乗らねえよ」
「ご免なすッて。そんな気もちで申したわけじゃございません。ただ、なんぼ北京軍の総帥でも、この干乾びたご時勢に、年々十万貫もの財宝を、女房の実家へ貢いでるってえなあ、たいした大泥棒でございますぜ。ようし、それならこっちも上わ手をいって、横奪りしてやろうというわけ。……どうですえ、旦那、ご分別は」
「先にゃあ、去年の失敗がある。よもや今年は、のめのめ掠奪められるような凡くらを警固としては出かけまい」
「なんの、この劉唐だって、腕には覚えがあるつもりだ。まして托塔天王様に、うんといって、一つ乗り出していただければだ」
「なるほど、話はすばらしいや。ちょっと、食指が動くな」
「だからさ、お譲り申しますよ。この儲け口を」
「ま。……よく考えようぜ。おぬしも、客間で一杯やって、ゆっくり休んでいなさるがいい。やるかやらぬか、おれも思案の腹をきめ、その上での相談としようじゃないか」