Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
「つづいては、白面郎の鄭天寿だ。――世間は知らず、ここへおいでなすッちゃ、てめえらのお上かぜも効き目はねえぞ」
「二つの檻車をおれたちへ献上して退きさがればよし、さもなくば」
「一匹でも生かして帰すことじゃあねえ。性をすえて返答しろい!」
聞くと、黄信は馬の鞍ツボに立って、怒髪を衝いた。
「よくぞ出て来た。泣く子もだまる鎮三山と異名のあるこの州軍総長の黄信を、うぬらはまだ知らねえな。……それッ陣を開け」
ところが、日頃の訓練も用をなさず、部下の兵は逆にわっと四散し出した。数知れぬ賊の手下が前後に見えたばかりでなく、伏勢は頭上にもいて、樹々の梢から雨とばかり毒矢を射浴びせてきたからだった。
「残念っ」
と叫びながら、林の小道で、黄信も馬の背から振り飛ばされていた。逃げる三彩の賊魁を追ッかけたのが因だった。“引伏セ”という茨や張縄の陥し穴に落ちたのである。すぐ狂い馬に取ッついて、再び馬上には返ったものの部下の一兵も早や辺りには見えない。
喊声は諸所に聞える。陽は早や暮れて、それが一そう不気味だった。のみならず得態の知れない火光が林を透して方々に見えたから、
「やっ。