Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
では一刻も早く」
と、戴宗はそれを携えて、山寨の一同に別れを告げ、また、後日の手筈をもしめし合せて、急遽、例の神行法の甲馬に跨がり、江州の空へ帰って行った。
ところが、その戴宗を金沙灘の埠頭に見送って、寨の一同、元の宴席へもどって酒くみかわしているうちに、軍師呉用が、はっとした色で、なに思い出したか、
「しまった、千慮の一失! あの偽の返信が、逆に宋子(宋江)の命とりとならねばいいが」
といったので、人々は愕然と、酔を醒ました。わけてその妙技をかたむけ、偽墨偽印の作製に心血をそそいだ蕭譲と金大堅のふたりは、どこが悪いのかと、自分らの面目にかけて、呉用の痛嘆とその後悔の言へ、食ってかかった。
一党、江州刑場に大活劇のこと。
次いで、白龍廟に仮の勢揃いのこと
「たれの落度でもない。手ぬかりはこの呉用にある。呉用一代の失策だった」
「軍師、どうして、あの書翰が、宋公明さんの命とりになりましょうか」
「印章を過った。……つい心なく“翰林蔡京”という四字の小篆を彫らせたが」
「よろしいじゃござんせんか」と金大堅は責任上、きっぱりいった。「――従来、てまえが見てきた蔡大臣の手紙はすべてあの印だった!」