Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「わッしょ」

「わっしょ」

「わッしょい!」

「こらッ――」と、兵隊たちは押し戻し「どこへ行く、どこへ。矢来が見えんか」

「中の広ッ原へだよ」

「てめえらも、首をちょン斬っていただきたいのか」

「ひぇッ……」と、旅商人らは、笑い合って「そいつはごめんだ。こちらは見物させていただきますのさ」

と、車の上に登って、矢来越しに手をかざし合っている。そこへ妙な蛇使いの男、物もらい、風車売り、風船屋、いろんな雑人たちもがやがやと寄ってしまう。制止しても、手がつけられない。

なにしろ、あっちこちである。その喧騒たるや一ト通りでない。そのまに早くも刑場の中央では、検視以下の諸役人が現われ、罪文を読み上げ、また両者の首カセを取り外させるやいな、ずかずかと首斬り役二名が、だんびら提げて側へ寄り、ただ一語、

「観念!」

という声の下だ。

一閃、キラと動く物が遠目にも見えた。

いやその途端というよりは、一刹那の寸前だった。太刀把り二人が二人とも、飛んで来た二タ筋の矢にあっと顔を伏せ、また、何処かでは、

ジャン! ジャン、ジャン、ジャン……

と銅鑼の早鉦が鳴っていた。

銅鑼を叩いたのは、江州車を踏んまえて高く立っていた旅商人の一人だが、ほかの連中は皆、もうそこには見えない。