Japanische Klassiker mit Furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme
と奉行所では観たのである。
奉行は処置に窮した。巧雲が、楊雄の恋女房とは日頃の私交上でわかっている。彼に同情せずにいられない。かたがた、頭陀の白状でも、如海の悪行はあきらかなので、これは極小に内輪扱いとしておくに限ると考えた。で、報恩寺内の全坊主の呼び出しや犯人捜査の令は、型どおり行ったが、楊雄には、一片の証言を取っただけで、おかまいなしとなった。
巧雲は、ぞーっとしたろう。潘の爺さんも、きもを冷やしたにちがいない。だが、娘のことである。爺さんも、ぷつんと、口を閉じて、以後これについては、何も世間へ語らない。
けれど、世間には目がある、口がある。
妙な俗謡が、薊州の町では流行りだしてきた。
羅傘 さんさん 銅鑼 どんどん
肩で風切る病関索(楊雄のアダ名)も
惚れた女房は 斬りよもないよ
惚れた弱味じゃぜひもない
和尚ヌクヌク 頭陀ポカポカ
如法闇夜の 玉門じゃもの
いちど潜れば 忘られないよ
泳ぐ血の池 ぜひもない
町の酒場の妓も唄う。辻でも子供が唄って囃す。楊雄の耳に入らぬはずはない。楊雄は囃されている自分をあわれむとともに、以来影を消し去った義の弟石秀を思い詫び、