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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

それはいいが、二人がぎょッと、目くばせをつい交わした。往来の人間は、すべて黄色い袖なしの“袍”を着て、袍の背なかには、大きく「祝」の字が染め抜いてある。――のみならずみな非常時らしい足拵えをかため、町通りの肉屋、酒屋、寺子屋、何かの細工屋、髪結い床の軒先にまで、鎗立て、刀掛けが、植え並べてある。

いやもっと、物々しいのは、町会所の柵門で、刺叉やら鳶口のごとき物まで並べたて、火事櫓には、人間が登って、四方へ小手をかざしているふうなのだ。――すべてこれ、町じゅうが戦時態勢で、また、町じゅうの若い男女が、みな民兵と化しているすがたであった。

不落の城には震いとばされ、迷路

の闇では魂魄燈の弄りに会うこと

「こいつは、おかしい。うっかり町へは物騒で踏み込めないぞ。気をつけろ、石秀」

「いや楊林。おめえはそこらの物陰で待ってるがいい。おれ一人で探って来るから」

「いいか、一人で大丈夫かよ、おい」

「おれよりは、おめえの方こそ、ちょこまかして、化けの皮を剥がれるなよ」

石秀は言い捨てた。楊林に荷担を預け、ひとりカラ身で町中へまぎれ込んで行ったのだった。そして人の好さそうな老人が町中の軒ばに佇んでいるのを見ると「……すみませんが、水を一杯」