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Japanische Klassiker mit Furigana

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しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lesen Sie 新・水滸伝 (しん・すいこでん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 684.899 Zeichen · 1374 Bildschirme

Aozora Bunko

「さて。……今日は一つやっちまおうか。小面倒だが、毛家の女婿のあの与力が、まだかまだかとまたうるさく言って来やがるにちげえねえ」

包吉。

例の、登州牢預りの閻魔面だ。

監視亭の机の小ひきだしから、独りこッそり毒薬袋を取出して、それを二人分の量に薬紙へ小分けしていた。やりつけているに違いない。薬剤師のような手つきである。

「……おや?」

あわてて、毒薬を元の小ひきだしへ仕舞い込むと、窓から外を覗き、何を見たのか、あたふたと早足に出て行った。

いま彼方の牢路次の角を、スウと見つけない大女の派手ッぽい姿が消えて行った。それから奥は解兄弟が入っている大牢があるだけである。そこで包が急いで行ってみると、そこには牢番の楽和が水火棍を持って立っていたので、出合いがしらに、包は呶鳴ッた。

「ええい、あぶねえ。女はどうした?」

「あ。差入れに来た女ですか」

「差入れに? ……。差入れならなぜきさまが預かって、一応監視亭へ届けに来んか」

「いま行こうと思っていたところです」

「だって女が見えんじゃないか」

「え、見えませんか。待てといっておいたんだが……。はてな、小用にでも行ったのかな?」