Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Lesen Sie 日本橋 (にほんばし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.697 Zeichen · 177 Bildschirme
そこまで戻ると、我家の格子戸前の木戸を細めに開けて、差覗く島田を見た。
「千世ちゃんかい。」
お孝は、ずっと来て、年上の女の落着いた声を沈めて、
「どうおしなの、お前さんもう寝ていたんじゃないのかい。」
「ええ、寝ていたんですけれど、私、国手がお帰んなさるのを、姉さんが送って出て、この木戸で、何だか話していらっしゃるのが寂しく聞えて、知っていたんですよ。カタカタと足音がして出ておいでなさいますから、あの、じゃ露地口までお送りなすったんだ、そう思っていましたけれど、それにしてはあんまり遅いんですもの。
いつまでも、お帰んなさいませんし、それだし、あの、一度お寝ったんですから、姉さんは寝衣でしょうのに、どうなすったしら。……私、心配で……ここまで起きて来て、あの、通へ出て見ようと思ったんですけれど、可恐いでしょう。……それですから、あの、ここにつかまって震えていましたの。」
「何だねえ、そんな弱虫が、それじゃ、来てくれたって何にもなりゃしないじゃないか。」
と口では笑いながら、嬉しい目で。その癖もの案じの眉が顰む。……軒の柳に靄の有る、瓦斯ほの暗き五月闇。