Japanische Klassiker mit Furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Lesen Sie 日本橋 (にほんばし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.697 Zeichen · 177 Bildschirme
緋鹿子の背負上した、それしゃと見えるが仇気ない娘風俗、つい近所か、日傘も翳さず、可愛い素足に台所穿を引掛けたのが、紅と浅黄で羽を彩る飴の鳥と、打切飴の紙袋を両の手に、お馴染の親仁の店。有りはしないが暖簾を潜りそうにして出た処を、捌いた褄も淀むまで、むらむらとその腕白共に寄って集られたものである。
「煮てかい、焼いてかい。」
「何、口からよ。」
と、老成た事を云って、中でも矮小が、鼻まで届きそうな舌を上舐にべろんと行る、こいつが一芸。
「まあ、可笑しい。」
若い妓は、優しく伏目に莞爾して、
「お客様が飴なんか。大概御酒をあがるんですもの。」
で、ちょっと紙袋を袖で抱く。
「それだってよ、それでもよ、髯へ押着けやがるじゃねえか。」
「不見手様。」とまた矮小が、舌をべろんと飜す。
若い妓は柔しかった。むっともしそうな頬はなお細って見えて、
「あら、大な声をするもんじゃないことよ。」
「だって、看板に掛けてやがって。」と一人が前を遮るように、独楽の手繰をずるりと伸す。
「違ったか。雪や氷、冷い氷よ。そら水の上に丶なんだ。」
「不見手様。」と矮小が頤でしゃくる。
「矮小やい、舌を出せ。